《1003》 がん患者ががんで死ぬとは限らない [未分類]

がんの宣告を受けると、どんな人でも落ち込みます。
死ぬかもしれない、と考えるからです。
急に優しい人に変わったりします。

しかし、がん=死では、もちろんありません。
手術でがんが完治する人がいくらでもいます。
その後、一定期間の抗がん剤治療を無事卒業するひともいます。

がんと診断された人のどれくらいが、がんで死んでいるのか?

答えは、半分です。
残りの半分はがん以外で亡くなっていることが分かっています。
米国に調査報告がありますし、私の経験からも同様な印象です。

がんの基礎疾患として、生活習慣病があることは有名な事実です。
高血圧、糖尿病、喫煙とくれば脳卒中になってもおかしくないのです。
従って、がんになっても、他の病気の予防もひき続き大切なことです。

特に抗がん剤治療中であれば、肺炎を併発したり脳卒中にならぬよう、
細心の健康管理をしてください。
抗がん剤治療の前後に、思わぬ落とし穴が待ってることがあります。

がん患者ががんで死ぬとは限らない、のです。

肺炎まで書いたところで、ふと思い出しました。
中村勘三郎さんのことです。
その治療経過について思うところを明日から書いてみます。

PS)

東京は大雪で大変だったようですね。
今日は凍結で転倒しないよう注意してください。
大阪は、雨だけでしたので、混乱はありません。

今年の冬は例年より寒い気がするのは、私だけでしょうか。
暖冬続きだったのが、例年並みになっただけなのでしょうか。
私は寒いのが苦手なので、今冬の活動量は特に落ちています。

患者さんには「寒いけど昼間に歩いてください」と言いながら、
自分自身は、ちっとも歩いていないことを恥じています。
往診時に少し歩く程度ではたいした運動になりませんね。