《1004》 そのあと何が? 勘三郎さんの抗がん剤治療 [未分類]

勘三郎さんは、術前化学療法を受けておられます。
食道がんのⅡ期とⅢ期の標準的治療とされています。
いきなり手術をするより抗がん剤をしてからの方が成績が良い。

しかし正確にいうと、「術前化学療法+手術」は、
Ⅲ期よりⅡ期の患者さんのほうが成績が良い。
勘三郎さんはⅢ期かⅣA期だったのでしょう。

5-FUとシスプラチンの2剤によるFP療法でしょう。

5-FUは、24時間の点滴を4日間続けます。
シスプラチンは、1日目に2時間かけて点滴します。
勘三郎さんは、2回とも入院期間は、5日間でした。

この治療は、4週間毎に2クールすることが決まりです。
勘三郎さんは、2回目を少し前倒しして行っています。
AERAによると、抗がん剤治療は著効したようです。

シスプラチンという抗がん剤は、抗がん剤の代表格です。
私が医者になった時から、同じように使われていました。
吐気、倦怠感、脱毛などの副作用はあまりにも有名です。

白血球や血小板が減少しますが1~2週間目が「底」です。
2回目の抗がん剤終了後3週間目に手術が行われています。
この時期には、抗がん剤の副作用はもう無かったはずです。

その証拠に手術の3日前にゴルフコンペで準優勝しています。
その夜は、イタリア料理店で打ち上げ宴会までされています。
もし抗がん剤の副作用が残っていれば、準優勝も打ち上げも無理です。

以上、勘三郎さんが受けた抗がん剤治療の経過は良好で、
特に問題は無かったと、AERAを読んだ私は思います。
しかしそのあと、いったい何が起こったのでしょうか?

【PS】
インフルエンザが増えてきました。
当院でも毎日、何人かの患者さんが出ています。
ちょっとした流行と言っていいと思います。

今頃、予防注射をしに来られるひともいます。
報道を見て怖くなったのでしょうか。
免疫がつくまで、2~3週間はかかると思います。

まだ2週間しか経っていないのに旅立ちがもう6人。
朝も夜も、まったく休み無しの日々です。
看護師さんが深夜も動いてくれるので助かっています。