《0101》 死後の世界はあるのか? [未分類]

だんだん怪しくなってきたので、そろそろこの辺にします。
今回は「死後の世界はあるのか?」についてです。
恥を忍んで書きます。

この質問を当院にスタッフたちにしたら、多くの答えは「ある」でした。
おそらくこのブログの読者の皆様もそうではないでしょうか?
私自身の答えは、「ない」です。

しかし、多くの方の最期に接していて、「魂」というものはある!と感じます。
特に、今亡くなった人の魂はまだそこにあるような気がします。

死亡診断書を書きながら、亡くなった患者さんの視線を感じます。
ご家族にも「おそらく魂はまだここにあるような」と、告げます。
魂の重さを真剣に研究しているお医者さんもいるくらいです。

心臓が止まったり、呼吸が止まっただけで、死んだとは思えない。
しかし、どこかで線を引かないといけないのでこうしているだけ。
臨終の席でそんな話をしながら、その方の人生を振り返ります。

お葬式、初七日、四十九日までに、再び訪問することが時々あります。
月日が経つにつれて、確かにこの方は亡くなったんだと実感し始め、
一周忌などでご家族と一緒に酒を飲む頃にやっと「確実」となります。

なぜ、私が死後の世界はないと思うのでしょうか?
そのように考える人は、「寂しい人だ」ともよく言われます。
しかし、「ない」ものは「ない」ので、どうすることもできません。

死生観や死後の世界観は、医療者によっても当然ながら全く異なります。
死後の世界があると信じている医療者を、羨ましく思う時もあります。
私自身、身近に自死した人がいたことが、多く影響しているのでしょうか。

死には二つあると思います。
死を望まないのに訪れた死(病気や事故)と、自ら選んだ死(自死)です。
後者に接した人は、その後に大きな影響が出ると思います。
死の話題は、そろそろ、この辺にしておきますね。