《1040》 抗がん剤を止めると明るい顔 [未分類]

1週間に最低1人は、新規の在宅患者さんが来られます。
半分はがんで、半分はがん以外の病気です。
たいていは、口コミで申し込んで来られます。

さて、がんで在宅医療を受けて抗がん剤治療を
受けている方はどれくらいだと思われますか?
当院では、だいたい2割くらいでしょうか。

大半は、乳がんと前立腺がんです。
ホルモン療法です。
それ以外だと、大腸がんと腎臓がんが多い。

最近、胃がんで1~2年間、病院で抗がん剤治療を
受けてきた方、3人の在宅主治医になりました。
3人とも、キッパリ、抗がん剤を止めました。

それは見事な決断です。
抗がん剤を止めるのも自己決定です。
気持ちがいいくらい、明るい顔なのです。

もう抗がん剤をやらないと思っただけで
こんなにも元気になるものでしょうか。
患者さん自身も驚いているようです。

抗がん剤は延命治療です。
それを止めることは延命治療の中止です。
中止だけで、人はここまで元気になれる。

黙って患者さんの言葉に耳を澄ましています。
いろんな真実が見えてきます。
自己決定は人間を幸せにするという事実です。

【PS】
昨日の国会での2回目の尊厳死議論、
面白かったですね。
麻生さんも面目を回復されました。

安倍総理は、尊厳死の法的担保に前向きな
発言をされて質疑が終わりました。
意義深い国会質疑でした。

私のブログからでも見られます。
尊厳死の部分だけなら、15分程度です。
是非ご覧になってください。