《1050》 こんな医師会が増えたらいい [未分類]

昨日は、岡山市の市民フォーラムで講演しました。
岡山市は、近年、合併で大きくなった市。
旧岡山市街と、旧周辺町村の文化は現在も残っているようです。

御津医師会にお招き頂きました。
小さな医師会。
医師数は60名ほどと伺いました。

この医師会は、住民と一体となった在宅医療や予防医療の推進を
医師会長が先頭に立ち、行っておられます。
岡山市の行政も協力して、地域が一体となっている印象。

適度に小さい単位だからできるのかもしれません。
尼崎は人口46万人。
6つの行政区に分かれています。

人口1~3万人単位で、これからの在宅医療や介護を
考えていく時代だと思いました。
市では大きすぎるような。

それを地域包括ケアと言います。
住民からみれば、Aging in placeとも言います。
住み慣れた街で最期まで暮らしていくことです。

御津医師会は、倹約質素が徹底しています。
医師会館もなく、無駄なものは何もない。
会員のボランティア意識が、極めて高い。

都市部では医師会に入会しない医者が増えています。
入会金が世間の常識と比較して高いことも一因です。
御津医師会は入会金が極めて安く入会率は100%。

世間から何かと悪く言われるのが「医師会」。
しかし日本にはこんな医師会もあったんだ。
御津医師会のような医師会が増えれば日本の医療も変わる。

毎週、何件か、講演に呼ばれています。
行く先々に、驚くような世界があります。
医師会も捨てたものではないと、感動を覚えて帰ります。

石川県の羽昨市医師会も広島県の東広島医師会も
御津医師会同様、在宅医療に非常に熱心でした。
在宅医療を無理やりやりたいわけではありません。

在宅医療推進でしか超高齢化社会を乗り切れないことを
医師会長さんが強く認識され、実践されているのです。
言葉が悪いかもしれませんがそれしか方法が無いのです。

立派な医師会長さんの元には、立派なブレインが沢山おられます。
行政や保健師や事務職員と常にまじくって一緒に行動されている。
個の利益を超えた、大きな志を感じました。

地域包括ケアと言えば今日は、待ちに待った「かいご学会」です。
大往生の本を書かれた中村仁一先生も講演され、私と対談します。
その中で、地域包括ケアも対談テーマにしたいと思います。

すなわち、ご近所さん、おせっかい、などについてです。
自助、共助といいますが、ご近所さんが大切な役割を果たします。
おせっかいを焼く公的ヘルパーさんが各地域に居てくれたらいい。

昨夜は、私の平穏死・3部作出版謝恩パーティーがありました。
今週、20冊目となる「平穏死という親孝行」という本が出版。
平穏死と題した書籍が3部作となった記念の週でもありました。

このアピタル編集部からもわざわざ大阪まで来て頂き、
多方面の方が終末期医療に関する意見交換をしました。
その間を縫って往診もしています。

ちょっとハードですが密度の濃い毎日を送っています。