《1074》 介護職員は「ミニ医者」化していないかな? [未分類]

介護施設に行くと、毎回、質問責めにあいます。

  •  どうして熱が出たのか?
  •  どうして食べないのか?
  •  どうして腰が痛いのか?

いい加減な返事をしたら、介護職員は首をひねります。

  •  発熱の原因をしっかり説明してほしい。
  •  食べない原因は、ちゃんと把握してほしい。
  •  腰痛の原因は、内臓疾患ではないのか?

様々な質問が飛び出し、まさに苦しい答弁となります。

「歳だからしょうがない」では、みなさん納得されません。
症状には必ず原因があり、解決方法があると信じています。

先日も、「急にお腹が痛くなった!」と緊急往診の依頼。
介護職員が腹部を手で押したら痛い!、のとことでした。

押さなかったらどうなのか、一応、聞いてみました。
押さなかったら痛みは無くて、普通に食事をしたそうです。

到着すると、排便の直後で、痛みは消失していました。
「腹痛=すべて異常」と介護職員は信じていました。

私は、病的な腹痛と、放置しても大丈夫な腹痛があることを
少し時間をかけて、介護職員のみなさんに教えてきました。
一番、厄介なのは、なかなか信じてもらえなことです。

介護職員がミニ医者化するのは仕方がないのかもしれません。
なにせ、そこは「無医村」ですから。

問題は、ミニ医者と本当の医者の意見が、全く合わないことです。
実は、お薬の処方を巡っても、両者の間には深刻な問題が生じます。