《1082》 呼び出しの理由はほとんどが転倒 ―― 施設入所者の転倒(その1) [未分類]

毎日のように介護施設から電話がかかってきます。
多い日は、1日に10回もかかることもあります。
その多くは、発熱か転倒、です。

毎日、どこかで誰かが転倒しています。
私が関わっている患者さんが転倒しない日は
1年中、一度も無いと思います。

外来診療していても、毎日、必ず、転倒受診があります。
目の周りに皮下出血して、パンダのようになっての受診。
「死ななくてよかったね」なんて変な慰めをしています。

そういえば、私も先日、人知れず、転びました。
マンションのエレベーターの前の3センチほどの段差で転倒。
誰も見ていなかったので、幸い(?)でした(笑)。

さて、施設入所者が転倒する度に夜中でも呼び出されます。
職員らは、家族から後で文句を言われないために必死です。
ここでも、「待つ」ということができません。

在宅患者さん宅からも、真夜中に呼び出されます。
すべて転倒です。
老老介護の場合、ベッドまで運ぶことができないのです。

本当は24時間対応のヘルパーさんがいてくれたら助かります。
もしくは訪問看護師さんが対応してくれたら、助かるのですが。
しかしケアマネが意地悪(失礼!)をして、訪看を入れません。

その点、施設内での転倒の場合、職員がいるので助かります。
真夜中にこんな電話がかかってきます。

「先生、Aさんが転倒したのでベッドに運びました」

「どんな様子ですか?」

「腰と肩をとても痛がっています」

「まあ転んだら痛いからね。
 じゃあ、冷やして朝まで様子を見て下さい」

「先生、骨折はしていないでしょうか?」

「それは、診てみないと分からないけど・・・」

「じゃあ、今から診てください!」

という訳で、真夜中でも、呼び出されます。
行って診察してみると、やはり「骨折確実」でした。
問題は、ここから、です。

(続く)

《PS》
阪神間は桜が満開です。
通りすがりの桜をチラチラ楽しんでいます。

今週末に、在宅患者さんとの恒例の花見を
予定していますが、天候が心配です。

今夜は、同級生が教授になって神戸で講演。
久々に会うのが楽しみです。

今日は、医師2人が休んでいます。
休日ですが、3人分働いています。