《1090》 新入所者は関節が固まっていた ―― 施設入所者の転倒(その9) [未分類]

先日、主治医をお願いされているグループホームに
新しい入所者さんが入られました。
最初なので、全身を診察しました。

右の手首と左の肘が、固まっていました。
右左の手のひらが自由に開きません。
ご飯を手で持てないし、お箸も使えず大変不便です。

家族に理由を聞くと、その前の施設で2回転倒したと。
2回とも病院に入院して、1カ月以上ギブスで
関節を固定されていたそうです。

その固定のまま、手首と肘が固まったようです。
骨折は治ったものの、後遺症が残りました。
おまけに長期の入院で、認知症状が進行したそうです。

施設長さんに「どうしたらいいですか?」と聞かれました。
「さあ、困りましたね」、と呟くしかありませんでした。
この施設内の骨折なら、放置しておくのですが・・・

ボツリヌス毒素を関節抗縮に注射するという方法が知られています。
この患者さんに上手くいくかどうか分かりませんが、トライします。
同時に、遅いかもしれませんが、理学療法士のリハビリも考えます。

骨折には悩みませんが、骨折治療後の後遺症には真剣に悩んでいます。