《1098》 17年間の引きこもりを解いた認知症ケア [未分類]

9歳から26歳まで17年間自宅に引きこもりっていた
という青年と知り合いになり、はや3年が経ちました。
私は彼から、実にいろんなことを学ばせて頂きました。

彼は、両親の離婚をきかっけに引きこもりになりました。
自宅に籠って、1日中パソコンばかりしていたそうです。
学校や友人や反抗期などとは無縁のまま大人になりました。

彼の心は、食べても食べても、満たされませんでした。
過食症、すなわち摂食障害でした。
いくつかの病院にかかりましたが改善しませんでした。

彼が引きこもりから脱したのは、認知症の人たちや
そのご家族との出会いがきっかけでした。
ある施設で認知症の人と接したのが発端となりました。

認知症の人たちはピュアな彼をすぐに慕ってくれました。
慕われた彼は、認知症の人にいろんなことを教えました。
現在、彼は認知症ケアのボランティア活動をしています。

さらに認知症のご家族にも彼は引っ張りだこの人気者です。
若くて親切で素直な性格は、認知症の家族からも
絶大なる人気があります。

彼は認知症の人と家族を癒し、
認知症の人と家族は彼を癒しています。
すなわち、癒し癒される関係にあります。

17年間の引きこもり生活を脱した彼の話を聞いていると
自分を理解してくれる人との出会いが大切だと思いました。
癒し癒される関係性、それも「愛」の形なのでしょうか。

一昨日、彼はバリアフリー展で私の講演を聞いてくれました。
私の話を聞いて、涙を流してくれました。
「こんなに泣いたのは、久しぶり」だと言ってくれました。

私の話で泣いてくれてる??
私も癒されました。

バリアフリー展での講演においても
癒し、癒される関係性を見つけました。