《1103》 98歳と28歳の愛の連鎖 [未分類]

17年間引きこもりのタロー君と
98歳の認知症のトミさんの最近の交流風景を紹介します。
実に微笑ましい関係です。

タロー君は、認知症家族を支援するNPO法人に出入り
していて、その「つどい場」でトミさんと出会いました。
そしてトミさんが暮らす団地にも顔を出すようになりました。

トミさんは、娘さんと2人暮らし。
娘さんは、現在仕事はせず、介護に専念しています。
以下、最初に団地に入って来た時のタロー君の言葉です。

「うわー、ここは温かい。
 家、という感じがする。 
 毎日でも来たいな」が、第一声だったそうです。

トミさんは寝たきりの認知症といっても、
好き嫌いはハッキリわかります。
どうも賑やかなオバちゃんが嫌い、のようです。

そんなオバちゃんが喋り出すと寝たふりをします。
そしてタロー君が喋り出すと、ガバっと起きます。
ちゃんとわかっているのです。

タロー君は時々、その団地を慰問しています。
娘さんが苦手なスカイプの調整をしに来てくれます。
ちなみにその御礼は、野菜たっぷりのカレーだそう。

トミさんは、普段は警戒心の強い方です。
しかしタロー君にだけは、警戒心を解いています。
98歳と28歳の不思議な関係。

2人の様子を見ていたら、こんな言葉が浮かびました。
「愛の連鎖」。
引きこもりの人の何かのヒントになるかなと思い書きました。

《PS》
今日は、JR福知山線の脱線事故から8年目です。
尼崎市医師会代議員会の冒頭、医師会の役員全員で
黙祷を捧げ、犠牲者のご冥福をお祈りいたしました。