《1125》 平穏死の講演を4時間ぶっ続けで [未分類]

昨日は、兵庫県川西市の市会議員さんのお招きで
平穏死に関する講演を、4時間以上してきました。
これまでの中で最長時間でした。

3時間ぶっ続けは過去に何度かあります。
しかし4時間15分とは、記録更新です。
自分でも異常だと思いました。

よりによってそんな大切な日の朝、声が出なくなりました。
前夜、ちょっと喉がイガイガすると思いながら寝たら、
翌朝、声が出なくなっていたのです。

自分にとっては、最低最悪の事態。
肝心の大一番に声が出ないなんて、全くの想定外でした。
慌てて、自分なりに声が出るような諸治療をしました。

内容はとても紹介できませんが、自分でできる限りの治療や、
にわかボイストレーニングもしてみました。
それでもかなりのしわがれ声で会場に到着しました。

果たして朝起きてから数時間後には、改善できました。
結局、4時間を無事話し通すことができました。
特に普段と変わらない感じに回復しました。

200人への講演内容はとても濃いものでした。
最近の講演の集大成に加えて、新しい知見など、
自分の中にあるものを、すべて出しきりました。

市民と一緒に医師や看護師や行政職にも聞いて頂きました。
不思議なもので4時間もやっているとその中に発見がある。
自分で問うて自分で答えを見つけるような作業でもあった。

結局分かったことは、平穏死を絡めた医療や介護の話を
ちゃんとしようと思えば、4時間くらいはかかるのです。
実は、6時間でも8時間でも、喋れると思います。

しかし聴く方の都合もあるでしょうから、4時間が限界。
聴く方は長~い映画を観たような感覚でしょうか。
自分ではとても面白く新鮮な時間を楽しみました。

3月のある大きな医学会でシンポジストの私に
与えられた時間はたったの5分間でした。
同じ講演といっても5分間と4時間では充実感が違います。

終了後、ロシア連邦総領事館で開催された東日本復興
チャリティー バイオリンプロジェクトに向かいました。
大阪市とロシアのサンクトペテルブルク市は姉妹都市なのです。

津波に流され瓦礫化した流木でバイオリンが造られました。
千人のバイオリニストがリレーのようにそのバイオリンを
千の音色を奏でていくという、壮大なプロジェクトの一環。

クラシック音楽に酔いしれる夜になりました。
そこでは、福島県いわき市から大阪に避難している方との
昨年のクリスマスイブ以来になる再会もありました。

しかし領事館に着くと、また声が出なくなったのです。
自分でも不思議でした。
また朝のしわがれ声に戻っていました。

結局、講演の時は相当のアドレナリンが出ていたのでしょうか。
「持てる力を全部出す」なんて宣言していたからでしょう。
自分でもよくわからないまま、有意義な半日が終わりました。