《1126》 歩き方で気がつく慢性硬膜下血腫 [未分類]

昨日、ある在宅患者さんを訪問しました。
先週と歩き方が違う事に、すぐに気がつきました。
元々不安定な歩行ですが、明らかに悪化していました。

表情や話し方も先週と微妙に違います。
なんとなく、活気が無いのです。
一気に老けた印象です。

何かありませんでしたか?とご家族に聞くと、
「そういえばショートステイ中に転倒した」、とのこと。
これだけでピーンときました。

頭のCTを撮ると、案の定、脳の外側に血腫がありました。
慢性硬膜下血腫といいます。
脳外科に入院し、すぐに血腫除去の手術となりました。

実はこのようなことが、この1カ月だけで4回ありました。
よくあるのです。
少し前に転倒、頭部打撲とくれば、これを疑います。

家族は、ショートステイに行ったせいだと思っていました。
どうしてもショートに行くと、そうなりがちです。
私も一瞬、そうかと思いました。

しかし歩き方が、先週と明らかに違っているのです。
在宅患者さんでも室内を歩ける人には、必ず歩いてもらいます。
歩行の観察から、様々な情報が得られます。

さて、昨夜(というか今朝)は、往診や看取りをしているうちに
とうとう朝になってしまいました。夜が明けるのが早い。
こんな年で、こんなことをしていていいのかな?と思います。

今日の午後は、尼崎・生と死を考える市民フォーラムです。
テーマは、住み慣れた地域での認知症ケア。
キャパを遥かに超える応募があり、満員御礼です。