《1129》 根っからの町医者を24時間 [未分類]

毎日、全国から沢山の講演依頼が舞い込みます。
体はひとつなので、全部引き受けることはできません。
自分がオフの日を、講演に当てるようにしています。

しかし、長尾は講演ばかりしていると思われているようです。
何故かというと、ウイークデイの講演依頼が多いからです。
「仕事があるので」とお断りした後、必ずこう言われます。

「え?仕事をされているのですか?」と。
するもしないも、毎日、よく働く現役開業医です。
貧乏暇なしではありませんが、よく動いています。

在宅患者さんのところに行くと、「本当に来た!」と驚かれ、
初診の外来患者さんには、「本当に外来をしてるのですね」
なんて驚かれますので、こちらも驚いてしまいます。

それだけ診療をしているイメージが無いのでしょうか。
うちの職員に聞いて頂ければ分かりますが、
法人の中でダントツに働いているのが、間違いなく私です。

こうして全国を巡りながら、外来診療と並行して
年間100人ペースで在宅看取りも行っています。
私が不在の時は、代理の医師にお願いしています。

帰宅は平均23時で、日付けが変わるころに
夕飯を食べるため、嫁さんに怒られています。
そこからまた往診に呼ばれることもしばしば。

雑用を済ませて、気がつくと午前2時になります。
そのころから、この記事を書きはじめます。
すると大体、午前2時半か3時か朝、になります。

メールのチェックにも案外時間がかかります。
返事を忘れると、また催促のメールが来ます。
毎日何百通のメールは目を通すだけでも大変。

早朝、患者さんからの電話でよく起こされますが、
寝ぼけて出ることがよくあります。
患者さんはだいたい、とてもとても早起きですね。

結局、昼か夜か分からない生活を年中続けています。
そのため、最近、特に腹が出てきて困っています。
本当にヤバイと危機感だけは持っているのですが。

ホッとする時間は、寝ている時です。
疲れているので布団に入るとすぐに寝てしまいます。
このまま目が覚めないのでは、と思いながら眠ます。

こんな自分の楽しみって、いったい何だろう?
なんのために、こんなに働いているんだろう?
なんて、ふと思うこともあります。

しかし、患者さんとお話しをすることで、
どうもストレスを発散しているようです。
どうも会話が好きなようです。

自分で言うのも変ですが、根っからの町医者なのかな。
54歳になり、町医者が天職だと思うようになりました
来月55歳になりますが、四捨五入すれば、還暦です。