《1131》 2025年の介護は見えますか [未分類]

昨夜は「2025年の介護を考える集い」というイベントに
お招きいただき、様々な情報交換をしてきました。
そして、いろんなことを考えさせれました。

医学はエビデンス、すなわち科学的根拠に基づいて
提供されています。
介護も、根拠に基づいた「科学的介護」が模索されています。

具体的には、認知症ケア、看取り、おむつゼロ、などの
ケアの在り方が様々な角度から、研究されています。
高機能介護へ進化しなければ、という危機感もあります。

団塊の世代の旅立ちのピークとなるのが、2025年です。
その時に要介護・要支援者は、755万人になるそうです。
現在の糖尿病患者数とほぼ同じ数です。

その時、介護従事者は、249万人も必要だそうです。
しかしその需給計画は、いまだ充分に描かれていません。
一方、制度の無駄や非効率を見直す作業も必要です。

私は日々、医療に従事し、患者さんと接しています。
その患者さんに必要なものとして、
介護のウエイトが徐々に高くなっていきます。
やがて必要とされる医療は、緩和医療がメインになります。

2025年の医療ばかり考えていますが、
真剣に考えるべきは2025年の介護のほうです。
もしかしたら、外国人やロボットのお助けも必要かもしれません。

というより、現実に東南アジアの介護職が現場で働いています。
看護師も同じ方向です。
もはや、外国人看護師や介護者が、助っ人になってきています。

就職難と言われますが、介護の世界には大きな需要があります。
夜間高校での授業でも、介護職のことを紹介しています。
しかし、介護というものが案外知られていないことに驚きます。

私は在宅療養を勧めていますが、現実には、在宅が無理な方も
大勢おられます。家のような雰囲気の施設も必ず必要です。
あるいは、施設や老人病院のほうが好きだという人もいます。

これからの介護は「地域包括ケア」を意識しなくてはなりません。
そこでは、在宅、施設、病院が地域地域でよく連携することです。
最近、そのような実例を見る機会が増えました。

先日、千葉県鴨川の亀田総合病院を見学した時には、
「成長産業としての医療」という言葉を実感しました。
そして昨日は、「成長産業としての介護」を感じました。

今週は、講演続きです。
今日は、大阪と名古屋、明日は北海道内2カ所、
明後日は、大阪2カ所と、行ったり来たりです。

よく「医療と介護の連携」という講演テーマが与えられますが、
考えれば考えるほど、難しい課題であることに気がつきます。
しかし顔も情報も見える連携を地域で造らないといけません。

昨日は、数百人の参加者のうち、医師は
おそらく私一人だけだったようでした。
私は、今後は、看護、介護の時代であると思っています。