《1138》 活かされなかったリビングウイル [未分類]

昨日のサ高住に入居されている方のご友人は、
自分でリビングウイルを書いていたそうです。
「平穏死」が願いだった、と。

リビングウイルとは、生前の遺書のこと。
ただし遺言には、死んでからのことが書かれています。
リビングウイルは、死ぬまでの希望が書かれています。

しかし、リビングウイルを書きながらも、最期は救急車で
病院に運ばれ、人工呼吸器を付けながら亡くなったそうです。
それを見ていたので、そのサ高住での看取りを希望された。

(社)日本尊厳死協会とは、リビングウイルの啓発と管理を
行う団体で、12万5千人もの会員さんがおられます。
2000円の年会費を納め、リビングウイルを表明されています。

協会では毎年、亡くなった御遺族に、リビングウイルが
活かされたかどうかの、アンケート調査を行っています。
2012年度には活かされなかった人が18人いました。

その内訳を見ると、医師と見解が違った、無視された、
病院の都合で延命処置をされた、などの意見がありました。
これから詳細な聞きとり調査をやろうかと思っています。

最近は、様々なリビングウイルが出てきています。
日本尊厳死協会の宣誓書と似た宣誓書をよく見かけます。
しかしよく見ると、少しずつ違っています、。

そこで、リビングウイルそのものの在り方をみんなで
話し合ってみようじゃないか、ということになりました。
第1回日本リビングウイル研究会を
6月9日(日)に東京・六本木で開催します。
終了後には、懇親会も予定されています。

基調講演は、「巻子の言霊」の松尾幸郎さんがお話されます。
続くシンポジウムでは、近著「新・私が決める尊厳死」の執筆陣が
講演し、パネルデスカッションをする予定です。

このシンポジウムの司会を不肖私が務める予定です。
会員の如何を問わずどなたでも参加可能です。
ご興味のある方は、是非遊びに来てください。

リビングウイルを市民自身が考える時代になりました。
またサ高住や施設の入所時にリビングウイルを聞かれる時代。
普段から家族間でも話し合い書面に残しておくことが大切です。