《1139》 「死」という文字が入った研究会 [未分類]

いろんな名前の医学会や研究会がありますが、
「死」という文字が入ったものは珍しいです。
そのひとつが、「日本死の臨床研究会」です。

この組織は1977年に神戸の河野博臣先生らが
中心になって結成されました。
医療者のみならず患者、家族、市民の勉強会です。

とても大きな全国組織です。
年1回、大会が開催されていますが、
各支部でも、支部大会が開催されます。

2月には関西支部会が開催され、私が特別講演をしました。
そして、この6月2日には関東甲信越支部大会が開催され
これまた私が特別講演をする予定になっています。

1977年という年には、大きな意味があります。
1976年が、日本の病院死と在宅死が逆転した年です。
同年には、偶然にも日本尊厳死協会も設立されています。

まるで今日を見とおしていたかのように、76年、77年と、
将来、大きく発展した、非常に意義のある団体ができました。
今から36年前になります。

換言すると、このたった36年間で、「病院の時代」が進み、
人が自然に死ぬことが、できなくなっているのです。
2つの組織の誕生は、この時代を予見していたのでしょう。

河野先生は、2003年に亡くなっておられますが、
11年前くらいに突然お電話を頂いたことがありました。
この研究会に入って、頑張ってくれ、のような話でした。

しかし忙しさにかまけて入会もせず、忘れていました。
しかし2年前に、入会し、研究会にも参加しています。
そして今年、2回も特別講演を依頼されることになりました。

ご縁とは、本当に不思議なものです。
大学時代に尊厳死の勉強会をやっていたら、35年後に
(社)日本尊厳死協会の副理事長も拝命していた・・・

6月2日の支部大会は、市民でも誰でも参加OKです。
どうぞお気軽に参加ください。
そして、甲府の町を満喫ください。