《0115》 手術で治る高血圧 [未分類]

毎日、高血圧の患者さんを診ていると、肥満もなく、何も悪いことも
していないのに、若い時から血圧の高い人が、おられることに気づきます。

ひょっとすると、ホルモンの異常による高血圧(2次性高血圧)かもしれません。
最近の研究によると、2次性高血圧が相当数、見逃されているそうです。

朝一番に来院いただき、30分横になってもらってから、レニン、アルドステロン
というホルモンを測定することから、その診断が始まります。

2次性高血圧は、治る高血圧です。
副腎に腫瘍が見つかれば、手術で摘出します。
降圧剤から解放される高血圧を上手く見つけ出すことが求められています。

以前、高血圧、糖尿病、骨粗しょう症といった患者さんがいました。
胸椎、腰椎がすべて圧迫骨折を起こしていました。

これも、初めて診た瞬間から、2次性高血圧を疑いました。
様々な検査をした結果、脳下垂体に1ミリにも満たない腫瘍があることを
突き止めました。
クッシング症候群という病気でした。
実際、手術で、諸症状は改善しました。

このように、日常診療の中に、時々混じっている、2次性高血圧を見逃さない
ことが大切です。
なんて、偉そうに書いていますが、内心は、見逃していないか自信はありません。

2次性高血圧に対して、普段診ている高血圧は、本態性高血圧と言います。
本態性とは、原因不明。
平たく言えば、老化現象による高血圧です。
普段、皆さんが高血圧と言っているのは、本態性高血圧です。