《1156》 訪問薬剤師さんが抱えるジレンマ [未分類]

貴方はかかりつけ薬局を持っていますか?

かかりつけ薬局は、薬の相互作用を調べてくれます。
副作用について教えてくれます。
飲み方の工夫を考えてくれます。

医者に言えない事でも、薬剤師には言えますよね。
薬剤師さんから、ビックリするような患者情報を
教えて頂くこともあり医師にとっても有難いもの。

その患者さんが年を取って弱って、通院できなくなったら。

かかりつけの医師は、往診や訪問診療するかもしれません。
在宅医療に移行するかもしれません。
お薬もそれなりに変更していきます。

実は、薬剤師さんも家も訪問できます
訪問薬剤師制度。
聴診器を持って、街中を走りまわる薬剤師が増えています。

通院できなくなると、認知症の合併率も高まります。
するとお薬の飲み忘れや間違いも、当然、増えます。
家に行ってみると、お薬を全く飲んでいないことも。

こんな時、薬剤師さんにも家に行って欲しいなと思います。
実際、訪問できる制度も、すでにちゃんとあるのです。
しかしなかなか家に行けません。

なぜか。

費用がかかるからです。
薬剤師が訪問すると、何百円かの自己負担が発生します。
10円を節約するためにジェネリックにしている中の何百円。

そうです。
家を訪問していろいろアドバイスしてあげたいのに、できない。
これが、訪問薬剤師さんのジレンマです。

《PS》
2日間、在宅医認定講座の講師を務め、無事終了しました。
全国から集まられた140人の在宅医に、講義をしました。
在宅医療の実際や在宅医のモラルについても、話しました。

緩和医療の専門医に、緩和医療の話。
一介の町医者にすぎない私には昨年に引き続き重責でした。
しかし無事終了し、ホッとしながら、月曜日を迎えました。