《0116》 遺伝子による高血圧、生活習慣による高血圧 [未分類]

高血圧の遺伝子が解明されつつあるそうです。
決して、一つの遺伝子ではなく、数十個もあるそうです。
臨床医は、そうした遺伝子の存在を、何となく肌で感じています。

一方、メタボリック症候群に代表される、明らかに誤った生活習慣に
起因すると考えられる高血圧患者さんが大半です。

塩分の過剰摂取による高血圧も大変有名です。
不養生が原因なら、生活習慣の徹底的な見直しで改善します。
しかし遺伝となると、お薬を使わざるを得ない場合が多くあります。

食塩を多量に摂取する嗜好や、大食いする嗜好ももしかしたら、
「遺伝」かもしれません。
一方、食塩に対する感受性にも、かなり個人差があります。 

「遺伝」という先天的要因と、「不養生」という後天的要因を明確に
区別することは、現実には難しいかもしれません。
両者が複雑に混じり合っているのが現実だと思います。

しかし、日々の診療の中で、両者を大体ですが区別しながら、一方、
2次性高血圧の可能性も頭の片隅に置きながら診ています。
「高い血圧」を眼の前にして、毎日、こんなことを考えています。