あなたは、以下の症状のうち
ひとつでも心当たりがありますか?
それでお医者さんに行きますか?
- ふらつく
- 味が分かりにくくなる
- 口が渇く
- 尿が出にくい、便秘する
- 眠れない
- ボーっとする
- よだれが出る
毎日、こんな訴えの方が何人も受診されます。
- ふらつく → 耳鼻科?脳外科?頭部CT?
- 味が分からない → 血液検査で亜鉛をチェック?
- 尿が出にくい → 泌尿器科?
- 便秘 → 消化器科で大腸がんの検査?
- 眠れない → 眠剤投与?
- ボーとする → 認知症?うつ?
- よだれ → 年のせい?(これを言うと怒られるが)
このように考えるのが、普通のお医者さん
なのかもしれません。
町医者の私は、まず、しつこい問診から始めます。
患者さんが怒りだすくらいしつこく、がポイント。
「どこか他のお医者さんにかかっていますか?」
「何か薬を飲んでいますか?」
「それはいつからですか?」・・・
「どんな仕事ですか?」
「残業はどれくらいしていますか?」
「奥さんとは上手くいっていますか?」・・・
高齢者なら
「つれあいは、ボケていませんか?」
「子供さんと仲良くやっていますか?」
「何か心配事はありますか?」・・・
根掘り葉掘り聞きます。
そう、上記の症状で最も多い原因は、
実は飲んでいるお薬の副作用なのです。
副作用の無い薬はありません。
しかしこう偉そうに書いていて時々、その問診を忘れて、
つい対症療法のお薬を出してしまうことがあります。
しかし、薬剤師さんが後から、そっと教えてくれます。
「先生、あの人、病院で出ているお薬を飲んでいるんですよ」
慌てて患者さんのお宅に電話します。
「○○のお薬の副作用かもしれませんから
明日からちょっと止めてくれませんか」
1週間後、患者さんが笑顔で診察室に入ってきました。
「先生、あの薬を止めたら、治りました!」
後で薬剤師さんに「サンキュー」と言いました。
情けないことですが、医薬分業で助かりました。