抗がん剤も麻薬も、ジェネリックの時代であると
書いてきました。
今日は、ジェネリックの点滴の話です。
みなさんが、病院や診療所や在宅で打ってもらう点滴が、
ジェネリックかどうか知っていますか?
まあ、普通、そんなことは考えないでしょうが。
実は、点滴にもジェネリックがあるのです。
私のクリニックでは、先発品とジェネリックの
両方を使っています。
ジェネリックの点滴を使う理由について考えてみました。
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患者負担を安くするため
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「包括制」という診療報酬体系のため
1は、飲み薬であっても点滴でも同じことです。
ジェネリックのほうが常に先発品より安価です。
点滴で節約される医療費はそう大きくはないでしょうが。
さて、2の「包括制」という概念をご存知ですか?
「マルメ」とも言います。
パック料金といった方が分かり易いでしょうか。
あるいは「食べ放題の料理」と似ていると言ってもいい。
経営側から見たら同じお金であれば、料理は安いほうがいい。
バイキングで出るマグロと、カウンターでのマグロは違う。
多くの病院が、包括制、パック料金制度です。
点滴が必要なら安いもののほうが、病院経営には有利です。
そのような理由でジェネリックの点滴を使う場合もあります。
すなわちジェネリックの点滴は患者さんの利益のため以外に
病院や診療所の利益のために使われる場合もよくあるのです。
もちろん両方を想定して積極的に導入される場合もあります。