《1179》 ジェネリックの点滴を使う理由 [未分類]

抗がん剤も麻薬も、ジェネリックの時代であると
書いてきました。
今日は、ジェネリックの点滴の話です。

みなさんが、病院や診療所や在宅で打ってもらう点滴が、
ジェネリックかどうか知っていますか?
まあ、普通、そんなことは考えないでしょうが。

実は、点滴にもジェネリックがあるのです。
私のクリニックでは、先発品とジェネリックの
両方を使っています。

ジェネリックの点滴を使う理由について考えてみました。

  1. 患者負担を安くするため

  2. 「包括制」という診療報酬体系のため

は、飲み薬であっても点滴でも同じことです。
ジェネリックのほうが常に先発品より安価です。
点滴で節約される医療費はそう大きくはないでしょうが。

さて、の「包括制」という概念をご存知ですか?
「マルメ」とも言います。
パック料金といった方が分かり易いでしょうか。

あるいは「食べ放題の料理」と似ていると言ってもいい。
経営側から見たら同じお金であれば、料理は安いほうがいい。
バイキングで出るマグロと、カウンターでのマグロは違う。

多くの病院が、包括制、パック料金制度です。
点滴が必要なら安いもののほうが、病院経営には有利です。
そのような理由でジェネリックの点滴を使う場合もあります。

すなわちジェネリックの点滴は患者さんの利益のため以外に
病院や診療所の利益のために使われる場合もよくあるのです。
もちろん両方を想定して積極的に導入される場合もあります。