《1185》 降圧剤に貼り薬が登場した [未分類]

毎週金曜日は、製薬会社さんの
MR(医薬情報担当者)さんとの面会日と決めています。
会わないという医者もいますが、私は会います。

自分がお薬の知識を得るための貴重な機会です。
失礼ながらMRさんの話は話半分で聞いてます。
そして、1社1分としても30分程度かかります。

新薬の宣伝に来られるMRさんがほとんどです。
いろんな薬が出るものだと、毎週毎週感心します。
高血圧や糖尿病などのお薬は種類が多すぎます。

先週は、高血圧の貼り薬の話を聞きました。
認知症でも飲み忘れがないというメリットと、
血中濃度が安定することが特徴です。

狭心症に対する貼り薬は昔から有名ですが、
降圧剤も貼り薬の時代なのかと驚きました。
考えてみれば、とってもいいアイデアです。

認知症傾向の高齢者には、貼り薬はいいです。
ただし条件があると思います。
何種類も貼ると、どれがどれか分からなくなる。

もし降圧剤が1種類なら貼り薬が便利です。
しかしもし2種類、3種類ならどうなのか。
まさか、貼り薬と飲み薬を併用するのかな。

大きく報道されている降圧剤の論文操作事件。
この事件は降圧剤の信用を大きく失いました。
患者さんはもちろん、現場の医師も気になります。

医療は医学がベースになっています。
医学は論文がベースになっています。
その論文に不正があるなら、徹底的に調べて欲しい。

A社のMRさんは、自分の薬が一番とプレゼンします。
B社のMRさんは、B社の商品が一番とプレゼンします。
ですから医師はみな、話半分に聞く癖がついています。

それを差し引いても、世の中に星の数ほどあります。
お薬の情報を得るには、MRさんの話も一手です。
研究会や医学会での議論を一番参考にしています。

いずれにせよ、お薬にはトレンドがあります。

  • 1日1回
  • 口腔内溶解剤
  • 貼り薬

の方向に間違いなく向かっています。

MRさんには、時々しか会えません。
ですから普段は、薬剤師さんに何でも聞きます。
聞けば、知らないことをそっと教えてくれます。

浦島太郎にならぬよう、こちらも必死なのです。