《1247》 呼吸困難と気胸 [未分類]

この連休は夜の急変が多いです。
昨夜は、3人も救急入院しました。
台風の低気圧の関係でしょうか。

1人は突然の呼吸困難を訴え、電話が鳴りました。
訴えが明確なので待つ間もなく救急車を手配しました。
あとで、肺炎との報告を受けました。

さて、突然の呼吸困難を訴えたら、
まずは不全や心筋梗塞や肺塞栓症を疑います。
レントゲンや心電図などの検査をします。

先日、往診先で、突然の呼吸困難を訴えられました。
聴診器をあてると、呼吸音があまり聞こえなかった。
てっきり胸にお水が溜まっているのかと思いました。

しかし、胸水が急に貯まることはあり得ません。
むしろそのような場合は、気胸を疑います。
気胸とは肺に穴が空いて肺の外に空気が溜まる状態。

たくさん空気が溜まって肺が押しやられているなら
胸に管を入れて、貯まった空気を持続吸引します。
そうしている間に、また肺が膨らんできます。

特に原因なくおこる気胸を、自然気胸と言います。
自然気胸といえば身長が高くて痩せた男性に多い。
そう習いましたが、多くのそんな人を診てきました。

しかし、痩せていない高齢者にも見られることがあります。
丁寧な問診と診察、レントゲン検査で簡単に診断できます。
まずは、気胸を疑うことから始まります。