《1251》 大病院に「門番」って? [未分類]

ゲートキーパーをご存じですか。門番という意味でしょうか。
大きな病院にかかるためにくぐる門の番人のことです。
多くのひとが一斉に大病院に行くと病院は麻痺します。

そこで門番を置いて、必要なひとだけ門を通そうという発想です。
大病院の機能が必要な人だけに大病院で診療を受けられるのです。
当たり前といえばそうなのですが、現状、そうはなっていません。

大病院の前にクリニックがあればいいのかもしれません。
実際に、門前診療所を持つ病院もたくさんあります。
そして地域の開業医は、門番の機能も持っています。

診療所では手に負えない、大病院に紹介したほうがいい
と判断した時は、即座に大病院に連絡を取ってくれます。
ですから、患者さんは安心して診療所にかかれます。

大病院がいくつもあって、どこに行けばいいのか
分からないという時もあります。
そんな時、門番が適切なアドバイスをしてくれたら便利。

門番は、ホテルのコンシュエルジュのような存在でもあります。
親切な医師がいい、女医がいい、などわがままも聞いてくれます。
紹介業務も開業医の大きな機能です。

多くの患者さんは、いきなり大きな病院に行きたがります。
しかしゲートキーパーを通したほうが得をする場合が多い。
決して煩わしいものではなく、便利なこともあるのです。

急がば回れ、という言葉のとうりです。
急いで大病院で診てもらいたければ、
診療所を通して予約を取った方が近道になります。

紹介状を持つ患者と持たない患者さん。
どちらを優先するという規則があるわけではありませんが、
紹介状を持つ方を優先するのは自然の摂理ででしょう。

ゲートキーパーという意味を、ネガテイブではなく
ポジテイブに捕えることが大切です。
医療のシステムを知っておいたほうが絶対に得をします。