《1252》 病院のよろず相談・地域連携室 [未分類]

病院にはたいてい、「地域連携室」があります。
扉を開けると、何人かの職員が忙しく働いています。
医療ソーシャルワーカーさんや看護師さん、事務員さんが必ずおられます。

少ない病院で2~3人。
多い病院では、50人以上のスタッフが詰めています。
ちなみに当院では、8人のスタッフが働いています。

地域連携室でどんなことができるのか?
まずは、地域のお医者さんを知ることができます。
どこにも書いていないここだけの情報を得ることができる。

開業医の性格、特徴などはどこを調べても、書いていません。
そうしたクチコミ情報をそっと教えてくれるのも地域連携室。
もちろん在宅医療の主治医探しを手伝ってくれます。

在宅だけとは限りません。
地域の専門医も紹介してくれます。
心臓や胃の手術後のフォローをしてくれる開業医の紹介もOK。

さらにいろんな相談に乗ってくれます。
医療費に関すること、身体障害者等制度に関すること、
難病の制度に関する相談などありとあらゆる相談事に。

「よろず相談室」と名乗っているところもあります。
いいですね、よろずって言葉。
とにかく分からないことがあれば、連携室で聞けばいいのです。

大学病院にも必ず大きな地域連携室があります。
いくつかの大学病院には常勤の医師がそこにいます。
それを知っている人は、医師といえども少数ですが。

とにかく病院に行かれたら、地域連携室を活用しないと損。
どこにあるのかな?と探して、覗いてみればどうでしょう。
医療制度は複雑で私たちも分からないことだらけ。

医者や看護師に聞けないことは是非、
地域連携室で聞いてみてください。
連携室を活用できることも、患者さんの権利なのです。

ちなみにこの地域連携室は地元、尼崎市から始まりました。
県立尼崎病院の中に尼崎市医師会の職員が常駐したのが最初。
私自身、地域連携委員会の委員長を4年間務めました。