《1293》 ショートステイ中の看取りに夫は泣きじゃくった [未分類]

先日、ショートステイ中のお看取りを経験しました。
年に1度くらいそんなことがあります。

老衰で在宅介護されていましたが、老老介護のため、
夫の負担が極限まで増大していました。

特養に申し込みをしましたが、数年待ちと聞かされ、
「介護は限界」と毎日、SOSを出されていました。
ケアマネさんが緊急のショートステイ先を探しました。

ショートステイに入って、1週間後に旅立たれました。
特に苦しむこともなく、自然な旅立ち。
死亡診断書には、「老衰」と書きました。

しかし私が到着した時、夫は泣きじゃくっていました。
「自宅で看取りたかった。もう少し我慢すれば良かった」と。
「ショートに出したことを凄く後悔している」とも言われた。

そこまで在宅看取りにこだわっていたことを
後で知りました。
しかし、まさに後の祭りでした。

「自宅もここも同じじゃないか。ここに至るまで
 介護したのだから悔いはないと思うけど」と
私はなだめましたが、聞き入れませんでした。

死期を予知して教えてあげれたら良かったのですが、
近いとは分かっていてもその日だとは思っていませんでした。
老衰の場合、死期予測がよく分からないことが時々あります。

老衰の終末期の人をショートステイに出す場合は、
このようなこともあり得ることを説明しないといけない。
毎回そのような教訓を得ますが、今回も忘れていました。

介護家族の想いを分かっているようで、
全然理解できていなかった、そのことがよく分かりました。
平穏死だったのですが、少し、反省が残った最期でした。

《PS》
昨夜は、東かがわ市で平穏死の講演をしていました。
香川県は生まれ故郷なので特別な思い入れがあります。
大阪から電車で3時間、車で2時間と近くなりました。