《1322》 駆け込み受診は絶対、損 [未分類]

なんだか秋があっという間に終わって
すっかり冬になってしまいました。
街ゆくひとはみんなマフラーを巻いています。

夜の外来の最後の10分には駆け込み受診が殺到。
風邪や腹痛や腰痛ぐらいならまだいいのですが、
とっても難しい病状の方が、この時間帯に集中します。

なんでこの時間まで我慢していたの?
という感じの方が最後の最後に来られます。
腸閉塞、肺炎、重症ヘルペス、骨折、脳梗塞……

みんな朝から調子が悪かったのですが、夜になり
不安になって、診察終了間際に駆け込み受診されます。
どうしてかは分かりませんが、毎日同じことの繰り返し。

紅白歌合戦ではありませんが、診察が終りに近づくほど
大物が登場します。
病気が大物なのです。

あと1時間早く来てくれたらな、なんてことが毎日。
時間外になると検査や点滴が充分にできません。
迷った挙句、入院依頼することが多くなります。

いつもと変わりない方は終了間際でも構いませんが、
大物さんはちょっとでも早く来て欲しい。
終了1時間前までに来てくれたら、いろんなことができる。

もしかしたら入院しなくてもいいかもしれません。
しかし診察終了後には、充分な検査ができません。
そこで「念のため入院」となりがちなのです。

駆け込み受診は、何もいいことがありません。
同じような人が沢山くるので待ち時間も長くなります。
長いから、次回はもっと駆け込みになるのでしょうが。

では病院はいつ受診するのが得なのか?
それは朝一番でしょう。
医者も疲れていない。

では夜もやっているクリニックなら?
それは午後6時前後かな。
みんな家に帰り夕食の準備をしています。

いずれにせよ、駆け込み受診は絶対、損です。

PS)

今日はこれから北海道へ。
北海道在宅医療フォーラムに呼ばれています。
しかし雪深い北海道での在宅医療は大変そうですね。