《1324》 シーズン初のインフル患者 [未分類]

当院でも、インフルエンザの患者さんが出ています。
今年の第1号で、これが出ると年末だなーと思います。
集団感染にならないように気をつけて診療しています。

並行してインフルワクチンの接種も毎日、しています。
昨年より1000円安くしたら、その分、
患者さんが増えてしまい困っています。

高山先生がアピタルに書かれた文章を拝読しました。
私自身も、高山先生とまったく同じ想いです。
ワクチン接種は、とても難しい問題です。

高齢者や基礎疾患のある人には、そして子供には、
どちらかというと打っておいたほうがいいですよ、
といった程度です。
強く勧めることはありません。

毎年、接種部が赤く腫れあがる、その後、ダルさが続く、
接種部位が痺れて痛むなどの苦情を沢山いただきます。
そのクレーム対応だけでも責任者としては大変なのです。

ただ何も言わないと、後でいざインフルに罹った時に、
「先生が何も言わなかったから、うつった」みたいなことを
言われるので、一応声を掛けるという程度です。

もちろん職員全員にも声をかけています。
ちなみに私自身は打ったことがありません。
大昔、打ったことがあるのかもしれませんが、忘れました。

心のどこかでワクチン効果を信じていないのかもしれない。
あるいは、諦めているといったほうが正確かもしれません。
一日中、人の咳や痰を顔に掛けられていたらそうなります。

かといって自分自身の価値観を患者さんに
押しつける気もありません。それとこれとは別。
その時代に正しいとされることに従うようにしています。

現代医療に従事していておかしいと思うことは沢山あります。
しかし、それを言うには、絶対正しい!という自信が必要です。
そこまでではないので、一応、おかみに従っているだけです。

幸い、ワクチン接種は任意接種です。
すなわち、患者さんの自己決定です。
だからいろんな情報を咀嚼して、自分で決めてくださいね。

ええ、そんな無責任な。
そんな声も聞こえてきそうですが、医療には不確実性が
つきもので、絶対正しい、なんて道はありません。

それは未来永劫、どんなに医学が発達しても同じはず。
とりあえすその時代の常識に従う以外に仕方が無い。
町医者なのでそう諦めて、やっています。

私が自信を持って、言い切れるのは、以下の2つ。
終末期の過剰輸液の弊害と、がんの早期発見の有用性。
こうしたことについては、しっかり発信できます。

しかし、インフルワクチンについては不勉強で、よく分かりません。
いずれにせよ、すでにインフル感染者が出ているわけですから、
ワクチンを打ちたい人でまだの人は急がれたほうがいいでしょう。

というのも、毎年、2月、3月になってからワクチン接種を
希望される方が結構たくさんおられます。
感染のピークを過ぎてから打っても、あまり意味が無いはず。

しかし面倒くさいので黙って打っています。
その患者さんたちは必ず、こう言われます。
「先生、年内に打てなんて言ってくれなかったからー」