《1330》 長崎では大学生が地域包括ケアを実習 [未分類]

長崎県立大学シーボルト校、通称シーボルト大学であった
長崎県民フォーラムに呼んで頂きました。
がんと在宅医療について2時間お話をしました。

その前に、長崎での大学生への在宅医療の
教育についての説明がありました。
それがちょっと、いやかなり驚きでした。

長崎県立大学、長崎大学、長崎国際大学の3つの
大学が協働して、学生実習を行っているそうです。
学生時代から在宅現場での実習が行われています。

また学生さんが「地域包括ケア」を学び、実習する。
我々、プロの医療者、介護者の中でも地域包括ケア
という言葉さえ知らない人が大勢いるというのに。

長崎は、シーボルトを通じて蘭学が入りました。
我が国の西洋医学の発祥の地。
現代医学のルーツは長崎にあります。

新たしいものを積極的に取り入れるという文化は
どこか、神戸や横浜にも似ていると感じました。
古いものと新しいものが共存している町です。

少なくとも、大学生に真正面から地域包括ケアを
教えているのは、ここ長崎だけだと思います。
その意味でとても感激した次第です。

生まれて初めて長崎に来ました。
これで47都道府県全部に来ました。
各地から講演に呼んで頂いたお陰です。

長崎は本当に坂の多い、すり鉢状の町です。
坂を上る老人と会話しました。
老人もみんなよく歩き、よく働いています。

坂が多いのでよく歩き、しかし歩けなくなると
往診を頼むしかないので、在宅医療が発達するのです。
尼崎はフラットなので、はってでも来られる方がいる。

古い狭い路地を歩きいてみました。
生活臭がして、どこかタイムスリップした感覚。
高台にあるグラバー邸からの夕焼けは最高でした。

先週の函館山からの夜景といい、長崎の夕焼けといい、
いいものを見せて頂き、とても幸せを感じました。
夜は、在宅仲間に長崎料理を御馳走になりました。

今日の午後は、三重県緩和医療研究会の特別講演。
病院やホスピスの医師と看護師に「延命と縮命の
分水嶺」についてお話をいたします。

週末は、講演の話ばかりになってすみません。
よくやるよ、という感じで飽きられた方も多いでしょう。
明日からは暫く男性医療について書いてみよう思います。