《1338》 老老介護ではなく朗朗介護 [未分類]

昨日は、大阪府河内長野市が主催する
認知症フォーラムで講演させて頂きました。
講演のテーマはズバリ「認知症と平穏死」。

その後、地元で活躍している訪問看護師さんや
グループホームの管理者、介護者なども講演。
テレビで一度お見かけした方がおられました。

認知症を抱える河内長野家族の会の
富岡廣志さんといわれる80歳の方の話にビックリ。
要介護4の認知症の奥さんの介護をされています。

彼は毎日のように認知症の奥さまと金剛山への登山を
続けていて、2年前に10000回を達成したそうです。
現在は、来年の11000回を目指しているそうです。

毎日朝起きたら2人でまず準備体操をされ
そこから片道1時間半をかけて2人で登山をされると。
お二人とも背筋がまっすぐ伸びていました。

富岡さんは、介護の秘訣は健康であることと、
楽しむことだ、と仰いました。
老老介護を、朗朗介護にしている、とも。

現在、認知症のお薬は飲んでいないそうです。
登山が認知症の進行を防止しているようです。
凄い方と出会いました。

比叡山延暦寺には千日回峰行という荒行があります。
しかし富岡さん夫妻は、ひとケタ違う1万回です。
1回の登山に数時間かかるので凄い記録だと思います。

このブログは、たった15分のまだ1000回余です。
その何十倍もの激しい運動を続けておられるのです。
体中からエネルギーが溢れていました。

奥さんに「愛してるよ」と1日に何百回も言うそうです。
たとえトイレを失敗しても、「愛してるから大丈夫だよ」と。
すべて受け入れて、笑顔を絶やさないことが大切と。

またニコニコ介護の原点は、「健康であること」を
身をもって教えていただきました。
富岡さんの男性ホルモンは高そうだな、と思いました。

女性が男性を介護するパターンが一般的ですが、
男性が女性を介護するケースも散見します。
奥さんをお人形さんのように扱うケースを見ました。

しかし富岡さん夫妻は、どんどん外出されています。
私は、「移動という尊厳」についてお話したのですが、
まさしく毎日、激しい移動をされていました。