《1339》 地域で連携・徘徊SOSネットワーク [未分類]

大阪府河内長野市は、なんと29年前から
認知症への取り組みを続けています。
認知症家族の会とも密接に連携しています。

素晴らしいと思ったのは「高齢者徘徊SOSネットワーク」
という町ぐるみの取り組みがあることです。
現在は河内長野市だけでなく南河内全体に広がっています。

家族の会と行政が連携して市民を啓発している姿は
尊いものだと感心しました。
沢山のボランティアさんもイベントを手伝っていました。

認知症になっても住み慣れた地域で暮らしたい。
誰もがそう願いますが、叶わないことが多くあります。
ともすれば病院や施設に、「収容」されてしまいがち。

私がいる尼崎市では、地域包括ケアシステムの一環として
「24時間定期巡回、随時対応型訪問介護」を実施中。
私は2名の独居の認知症の方をこのシステムで診ています。

病院や施設で大暴れしていた方が自宅に帰ってくると、
ニコニコ、ノビノビ、ルンルンで暮らしておられます。
徘徊も無くなりました。

認知症に必要なものは「安心」です。
「不安」が本質ですから、安心を感じることができると、
認知症の方は想像を遥かに超えた改善を見ることがある。

尼崎での24時間随時対応の事例は、成功していますが、
本来は、河内長野のように街全体が認知症を許容する町に
ならないと、本当の成功とはいえないなとも感じました。

いまだ普及が遅れている「介護マーク」の周知も課題です。
特に若年性認知症の方は、一見しても認知症と分からない。
だから街中でも、認知症と分かるような仕組みが大切です。

私の認知症の知識は医学部で教わったものではありません。
多くは、家族や介護者から教わったもの。
西宮市のつどい場さくらちゃんの丸尾さんもそう。

河内長野市に行って、昨日書いた富岡さんとお会いできて
本当によかった。ひとつひとつ知識が増えます。
今朝は、富山県の家族の会の勝田さんともメールをしました。

富岡さんの話を聞くと元気になります。
男性介護者の見本です。
司会者が「富岡さんのような夫に介護されたい」と締めました。