《1341》 「点数」でわかる男性更年期 [未分類]

昨日は、男性更年期が最近では「LOH症候群」という言葉
に置きかえられて、注目されているということを書きました。

そのLOH症候群かどうかを調べるための「AMSスコア」
という簡易テストが世界中で使われています。

AMAとは Aging Males' Symptoms Score(AMS)の略で、
LOH症候群をスクリーニングするための簡易テストです。

17項目中の質問に5段階で回答し、その総点数で評価します。
また診断には血液中のテストステロンの測定が必須となります。

質問内容は、「イライラする」「疲労や行動力の減退」
「ピークは過ぎたと感じる」「あごひげの伸びが遅くなった」
「性欲が落ちた」など具体的で、多岐に及びます。

総点数が高いと重症度が高くなります。

最悪が、満点の85点ですが、
50点以上の方はLOH症候群の可能性があるとされ、
精査の結果そうであれば治療対象になり得ます。

注意しなければいけないのは、LOH症候群の合併症です。
前に述べたように、テストステロンの低下は血管の老化や
動脈硬化を引き起こします。

場合によっては心臓や脳のメデイカルチェックが必要です。
さらに、LOH症候群とパーキンソン病やうつ病との鑑別も必要。
抗うつ薬を沢山飲むとテストステロンが下がるとも言われています。

このようにLOH症候群の診断は、注意深く行う必要があります。
LOH症候群の治療として、テストステロン補充療法が行われています。
女性の更年期障害の治療に女性ホルモンの補充療法が行われるのと同様。

足りないものを補おう。
それで毎日が快適に暮らせるのならいいではないか、
という、極めて分かり易い発想です。

もちろん、広い意味では、更年期障害は老化現象でもありますから、
そんな余計な手出しはしたくない、必要ないという方もおられます。
それは個人の自由です。

アメリカでは400万人の方がテストステロンの補充療法
を受けていますが、日本では2万人で日米格差は著明です。

実は女性の更年期障害へのホルモンの補充療法も、
まったく同様な傾向があります。

日本人は元来、我慢強い民族であるのと、
自然現象に逆らいたくないという国民性なのでしょうか。