《1354》 人生の終末と大晦日は似ている [未分類]

《長尾先生のコラムは、大晦日を迎え、この日2本目です》

いよいよ大晦日になりました。
今日が仕事納めでスタッフ一同、頑張っています。
朝一番から往診依頼の電話がかかってきます。

大晦日という日を迎えられて思うことは、
今年はあっという間に過ぎ去ったということ。
しかし元気で生きて過ごせたことに感謝しています。

私は生来健康で、病気で休んだ記憶がありません。
今年も、飲み過ぎはありましたが病気はゼロでした。
無事こそ名馬、を目指したいといつも念じています。

あと、小さいようで大きな変化がありました。
私自身も少しずつ人生を閉じ始めたことです。
これまでの人生は右肩上がりのイメージでした。

しかしこれからは右肩下がりにしようと思います。
今後は、背負うものを少しずつ降ろしていこうと。
手始めに、いくつかの仕事を辞めてみました。

もともと大量に背負っているので全体の1%かも。
それでも、少しずつそのような方向に進めたい。
それでも新たに背負うべきものが登場しますが。

自分の許容範囲は、自分でしか決められません。
断るべき仕事は、断って行こうと一応思います。
断る力、なんて本を読んだ記憶が蘇ります。

毎日、沢山の病気のひとを見ています。
この世を去った人も今年も沢山見ました。
その日、その日が人生なんだ、と思います。

月並みですが、1日1日を噛みしめて生きたい。
人生を噛みしめるのに一番相応しいのが大晦日。
カウントダウンで1年が終わるのが見えています。

見えているので大掃除をして、荷物を降ろします。
急いでやるべきことをやって、紅白を楽しみます。
元旦の楽しみであるお餅を、先に食べたりもする。

大晦日の過ごし方に人生のたたみ方を重ねて見ています。
そういった意味で大晦日が、1年で一番好きな日です。
こんな素敵な日はありません。

私は朝日より夕日が好きです。
単に朝寝坊だというわけではなく、
夕暮れのあのひとときが子供の時から好きです。

1年の夕暮れが今日です。
在宅患者さんも大晦日は、なぜかみな笑顔です。
来年も毎日が大晦日の気分で過ごしたいものです。

みなさま、1年間、ありがとうございました。
小学生のような文章ばかりですが、
生来、国語は2点か3点でしたのでお許しください。

では、よいお年をお迎え下さい。
みなさまのご健康を祈念いたします。