お正月は、普段読みたかった本を読みました。
医療に関する本も何冊か速読しました。
なかでもがんに関する本を熱心に読みました。
がん医療はこれからどこに向かおうとしているのか?
町医者が偉そうに語る分野では無いかもしれません。
しかし町医者とて医者の端くれ。
いや、がんは町医者に始まり終わると、言っている身。
私自身、日々、多くのがん患者さんと接しています。
がんと接しない日は、1日もありません。
在宅医療もやっているので、必然的にそうなります。
2人に1人ががんになり、
3人に1人ががんで死ぬ。
何度そう書いても、多くの人には実感がありません。
イザ、自分ごとにならないと、所詮病気は人ごと。
多くの人は自分はがんなんてならないと思っています。
もしかしたらそういう自分自身もそうかもしれません。
これだけがんは国民病なのに、特殊な病気であると
国民も医者もなぜか無意識のうちに思っています。
不思議です。
がん拠点病院、がん専門医、がん専門看護師など
がんと名がつけば、何か特殊で難しいものと感じる。
しかし、がんは老化現象でもあるのです。
年をとればがんが増える。
これは誰でも知っていることなのに、
90歳のじいちゃんががんになれば家族は狼狽します。
がんって何者?
がんって早く見つけたほうが本当にいいの?
がんって、治療したほうが本当にいいの?
がんを放置したらどうなるの?
年をとってから見つかったがんはどうするの?
手術や抗がん剤って、本当のところどうなの?
毎日、様々な質問を受けます。
明日からしばらく、こうしたがんの素朴な疑問について
私なりの言葉で分かり易く書いてみたいと思います。
基本のキから考えてみましょう。
がん医療は大きな転換期に来ていると感じます。
それは遺伝子の時代になった、という意味です。
がん医療は、どこに向かおうとしているのか?
既によく勉強されている方や、がんを患った方には
まさに釈迦に説法でしょうから、無視してください。
今さら聞けない、と思われることについて優しく書いきます。