《1364》 食道がんの予防 [未分類]

今日は、食道がんの予防についてもう少し書きます。

食道がんの予防とは、
タバコを吸わないこと
お酒を飲み過ぎないことにつきると思います。

しかしタバコを吸ってきた人はどうすればいいか。
それは簡単、今からでも禁煙すればいいのです。
禁煙に、「遅い」という言葉はありません。

また、お酒を沢山飲まなければいいだけなのです。
適量のお酒は、まさに百薬の長です。
さんざん飲んできた人は、禁酒すればいいだけです。

すなわち、食道がんは充分に“予防できる”がんなのです。
運が悪いというより自分がその種を撒いていることが多いがん。
もっとはっきりいえば、“くやしい”がん。

以上のことを、一次予防と言います。
たかじんさんも中村勘三郎さんも、医師から見れば
厳しい言い方ですが、そのような見方になります。

昨日書いた、MCV100以上と喫煙者に狙いを定めた
内視鏡検診のことを二次予防とも言います。
この一次予防と二次予防が、食道がんの大きな戦略です。

  1. 防煙、禁煙と過剰飲酒をしないこと
  2. それができなければ、内視鏡での定期的な検診

(1)が叶わなかった人は、(2)をしっかりやって欲しい。

 (1)は、かかりつけ医に相談して下さい。
禁煙治療には、飲み薬や貼り薬の禁煙補助薬があります。
アルコール依存症の方には、新しい嫌酒薬も使えます。

 (2)は、是非とも内視鏡専門医にやってもらって欲しい。
内視鏡をしているのは、内視鏡専門医とそうでない医師。
根治可能な食道がんは、内視鏡専門医が見つけることが多い。

根治とは、内視鏡手術だけか、外科手術だけで治るがん。
念押しのために、抗がん剤や放射線をやることもありますが、
基本的に手術の前に根治を目指すと判断されたがんのことです。

繰り返しになりますが、タチがかなり悪い食道がんの場合、
命が助かるのは、早期の早期のがんだけだと思って下さい
よーく見ないと見つけられないのが、早期の早期の食道がん。