《1382》 尿や便のピロリ菌検査とは? [未分類]

「尿や便でもピロリー菌の検査ができると聞きましたが」
と言って、来院される方も時々おられます。
確かに、尿や便でピロリ菌を検査できます。

尿には、ピロリ菌の抗体が出てきます。
これは血液中の抗体が尿にこぼれ出たもの。
つまり、過去の感染の有無しか分かりません。

一方、便には、ピロリ菌そのものが出て来ます。
これは簡便で、今、菌がいるかどうかが分かる検査です。
ただ検体が便なので、多少信頼性にバラツキがあります。

しかしとってもいい方法です。
私自身も、以前、コッソリ調べたことがあります。
最初は便からでも、全然いいと思います。

しかし除菌をするには、やはり胃がんの除外が必要。
ということで、やはり胃カメラが必須という話です。
ならば、胃カメラの時にCLOテストをすればいい。

そのようなことで、実際はあまりやりません。
もしかしたら専門医のなかには好んでやっている
先生もおられるのかな、と想像します。

血液と便の検査といえば、誰でも血液の方が優れていると思う。
しかし血液検査で分かるのは、あくまで過去のことです。
一方、意外にも便にはピロリ菌が出て来ます。

ただし、クルクル巻のような丸まった形で便に出て来ます。
ピロリ菌は長い鞭毛を有していますが、そうした形ではなくて、
クルクル巻になった形でそれを検出できるのです。

以上、くどくど説明してきましたが、
一番楽で信頼性の高い検査は、尿素呼気試験(UBT)で
あることを覚えておいてください。