《1423》 仮設暮らしは相当なストレス [未分類]

3年経過しても仮設住宅暮らしの方が沢山おられます。
私も19年前に、仮設住宅に往診に行っていました。
2年前も、気仙沼の仮設住宅を何軒か訪問しました。

みなさん窮屈だ、眠れない、イライラすると言われた。
私は、仮設生活自体が相当なストレスだと感じました。
持病がある方や高齢者は、特にストレスがこたえます。

ちょっとしたストレスでも長期間持続すると、
人体の多方面にさまざまな悪影響が及びます。
仮設は自分で入りたくて入ったところではないのです。

どこか入院生活を想像させます。
病棟で熟睡できるという人は少数です。
高齢者は、入院するだけで極端に弱ります。

毎日のように病院から在宅に帰ってこられる人がいます。
退院当初は、みんなぼーっとしています。
しかし2~3週間したら、驚くほど元気になります。

末期がん、認知症の方など病気の種類を問いません。

今、仮設生活を強いられている人たちは、早く
仮設生活を解いてあげることが一番だと思います。
それぞれの新しい場所で、第一歩を踏み出して欲しい。

急性期病院は、入院後1~2週間で家に返します。
そうしないと、高齢者は寝たきりになるからです。
仮設生活にもこれに通じるところがあるように思えます。

余っている復興予算は新住居への移転に使って欲しい。
弁護士さんに入ってもらって、個人の財産に応じて、
新しい住居へのお金の援助に思い切り使うのです。

防潮堤や街造りは、そのあとでいいのです。
気持ち良く住める新天地をそれぞれ探してもらい、
新しい生活を始めることを最優先として欲しい。

病院と在宅の両方をよく知っている人間としては、
「ストレス」というものが最も気になります。
是非とも住宅移転への最大限の援助をお願いしたい。

もうひとつは、被災地の子供たちへの支援です。
日本の未来は、被災地の子供たちが造ります。
我々は、いつか被災地の子供たちに救われるのです。

そう思い被災地の子供たちへの援助を続けています。
子供たちからの手紙を読むと泣けてきます。
多方面からの子供支援は、今後も強化するべきです。

3年目の節目に想うことは、リーダーが少ないこと。
縦割り行政の壁が障害となり、復興政策が進まない。
中央政府に期待するだけでは無理。

地域のリーダーさんには、それぞれに頑張って欲しい。
復興はこれからです。
昨日、大臣が言われていました。

福島の復興無くして日本の復興無し、と。
そのとおりだと思います。
原発の問題は難しいが、国民全員で考える課題です。

3年目の今日、1日中、
何度も犠牲者のご冥福を
お祈りしたいと思います。