《1432》 上野千鶴子さんの講演会騒動 [未分類]

上野千鶴子さんの山梨県山梨市での講演予定が
市長さんの命令で中止になりそうと報道されました。
しかし市長は中止を撤回し予定どおりに講演は終了。

上野千鶴子さん、山梨で講演 「紆余曲折」市長は陳謝

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問題となった上野さんの講演の演題は、
ひとりでも最期まで在宅で」でした。
これは、私がこの1カ月、書き続けたテーマでもあります。

どこがいったい問題だったのでしょうか?

  • ひとり?
  • 最期まで?
  • 在宅?

おそらく、全部がひっかったのだと思います。

おひとりさまを奨励しているわけではありません。
しかし勧めているように取られたのかもしれません。
おひとりさまが増えるのは、いい悪いではなく現実。

最期まで、もひっかかったのでしょうか?
最期=警察という思い込みがあるのでしょうか。
あるいは、最期まで=孤独死、というイメージでしょうか。

行政が孤独死を奨励しているように感じたのでしょうか。
行政としては、最期は病院か施設にと言いたかったのか。
いずれにせよ市長は悪いイメージを持ったのでしょうね。

最後の「在宅」ですが、これにも大きな偏見があります。
いまだに在宅医療に反対している医師会がある位です。
これだけ在宅医療を受けているひとがいるのですが無視。

実は、私も講演が中止になったり、急に講演会場が変更に
なったことが何度かありました。
病院長などのトップが演題を見て、激怒したそうです。

「あなたの病院で平穏死できますか?」
この演題が、今、各病院の踏み絵になっているそうです。
この演題を聞いただけで烈火のごとく怒る院長が多いと。

「おひとりさま」も「平穏死」も「在宅」も、聞いただけで
反対する人は、現実を見ていないのだと思います。
そのような人が組織のトップにいることは、不幸なことです。

日本は超高齢多死社会に、日々、つき進んでいます。
良い悪いではなく、どう対応するかが求められています。
みんなで“まじくって”話合わないと乗り越えられられない。

上野さんの騒動は、そうした時代の転換期を炙りだしました。
今日もこれから京都で多くの市民にそうした話をします。
夜は、滋賀県の医師会の先生方に平穏死の話をします。

今度、上野さんのように中止になったらニュースになるかな?
私は有名人ではないので、ニュースにもならないでしょうが、
私の周りではそのようなことは日常であることは書いておきます。