《1436》 緩和ケアと4つの痛み [未分類]

日々講演をしていますが往診や看取りもしています。
独居の方でも、最期まで家で生活できます。
多くの方にはまだ知られていない事実かもしれない。

なぜそれが可能なのか、考えてみました。
我が国の看取りの法律(医師法20条)に加えて
緩和ケアの進歩にあるのではないかと思っています。

緩和ケア?
ホスピスでの痛みの治療をイメージされるでしょうか。
実は、緩和ケアとはとても広い概念です。

がんに限らず、すべての病気が対象になります。
入院のみならず、在宅患者さん、外来患者さん、
を問わずすべての患者さんが対象です。

またひと口に「痛み」と言っても、いくつかの種類がある。

 1)肉体的痛み
 2)精神的痛み
 3)社会的痛み
 4)魂の痛み

全部合わせて、トータルペインと言います。
1に対しては、麻薬などのお薬の進歩があります。
様々なタイプの麻薬や痛み止めが開発されています。

2、3、4への対応は難しいものかもしれませんが、
医療者が傾聴などで関わることでかなり変わってきます。
あるいは看護師さんの力量に負うとこころが大きいです。

訪問看護師さんが、1~4に精通しているかどうかで
在宅看取りまでが可能かどうかが決まります。
訪問看護師さんの力は、もの凄いものがあります。

ということで、しばらく緩和ケアについて思うところを
書いていこうと思います。
町医者がどんな緩和ケアをできるのかを知ってください。