石巻開成仮設住宅の中にある石巻市立病院の
仮診療所の長純一所長を訪ねました。
木曜日の午前中は若い先生と2人で診察されていた。
簡単な検査機器はありますが重装備ではありません。
トイレが大きいこと、臨床検査技師、放射線技師が
いることが印象的でした。
午後はそぐ横にできたばかりの石巻包括ケアセンター
に、地域の在宅スタッフが30人ぐらい集まりました。
在宅患者さんの情報共有に、時間を費やしていました。
医師、保健師、看護師、地域包括支援センター、MSW,
社協、行政など多職種の連携は大変だなと改めて思った。
長純一先生が、リーダーシップをとられていました。
夕方、女川まで足を伸ばしました。
石巻と女川の途中にある冠水地区が気になっていましたが
解決していて、鉄道も走っていたので、少し安心しました。
3年ぶりに高台に建つ町立女川病院に上がりました。
駐車場から見降ろすと、横転したビルはそのままでした。
病院の1階には、ここまで水が来た目印がありました。
病院のかつての受付部分は、デイサービスセンターに、
病棟は、有床診療所と老健になっていました。
高齢化に対応するには、このほうがいいのでしょう。
復興のための車両が絶え間なく行き来していました。
道路や橋や港の復興は町造りの基本です。
しかし住民たちの仮設生活も長期化させてはいけない。
夜は、石巻の在宅医療スタッフを対象とした講演でした。
多職種連携や地域包括ケアについてお話をしました。
もちろん阪神の教訓を石巻に活かして欲しいとも話した。
講演会の参加者全員に拙書「共震ドクター」を配りました。
本当は、復興庁のお役人さんにも読んで欲しいのですが、
尼崎の町医者の声などなかなか届かないでしょう。
石巻は、図らずも超高齢化、医療崩壊を先取りしました。
しかし長純一先生のご尽力もあり、多職種連携と地域
包括ケアがたしかに芽生えつつありました。
途中で「がんばろう!石巻」という看板がありました。
ここに立つと涙が出ます。
なにもできませんが、石巻の復興をお祈りしています。
私がゴチャゴチャ書くより、写真を添付しますので
みなさまがそこから何かを感じて頂ければ幸いです。
桜が待ち遠しい、石巻でした。