《1454》 座薬、自分で入れられますか? [未分類]

座薬って分りますか?
ずっと元気できたひとは分らないかもしれません。
座って飲む薬、だと誤解している人がおられます。

座薬とは、肛門から入れる薬のことです。
赤ちゃんが発熱した時に、使いますよね。
あれは、とっても便利なのです。

緩和ケアについて書いていますが口から飲めない場合、
最も単純な痛み止めは、座薬という方法です。
薬はあらかじめ置き薬として渡しておきます。

私の場合、ボルタレン座薬を使います。
ボルタレン座薬は25mgと50mgがあります。
私は、9割以上、25mgを使います。

世の中には、自分で座薬を入れられる人と
入れられない人がいます。
介護者も、同様に、できる人とできない人が。

みなさんは、自分で座薬を入れられますか?
あるいは、愛する家族に入れられますか?
人生の中でそのような局面に必ず遭遇します。

自分で入れられない、という人には訪問看護師が
その都度伺って入れることになり、結構大変です。
先日は私自身が深夜に往診して、入れたことも。

ヘルパーさんは、法律上、入れることができません。
家族が入れるのは、OKなのですが。
蛇足ですが浣腸もインスリン注射も同様です。

痛みが出た時のために、カロナールロキソニン等を
置き薬を用意している場合が、在宅医療では多いです。
しかし飲めない場合には、ボルタレン座薬を指示します。

普段健康な人も、ギックリ腰神経痛などで痛む時に
ボルタレン座薬が自分で使えたら、非常に便利です。
私自身、以前ギックリ腰になった時に時に使いました。

これができれば、モルヒネ座薬を指示することもあります。
肛門から入れる麻薬があるのです。
座薬は吸収が早く、効果も確実で飲み薬よりよく効きます。

そんな話、はじめて聞いた、なんてひとがいるかも。
しかし座薬が自分が入れられる、ないし家族が入れらると、
在宅医療の現場では、とても助かります。

もしそんな機会があれば(?)練習しておいてください。
とっても便利です。
座薬がクセ(?)になってもいけませんが。

ただし、アスピリンにアレルギーのある人には使えません。
あるいは使い過ぎると、痛み止めの飲み薬と同様に
胃潰瘍などの副作用があることは知っておいて下さい。