《1475》 大阪でも在宅死の半分が「検案」 [未分類]

ゴールデンウイーク、みなさんは何をしていますか?
私はずっと仕事をしています。
24時間365日ですから当たり前なのですが。

しかし明日の夜からは、台湾に仕事がらみで出張します。
その間も携帯電話のファーストコールは持っています。
しかしセカンドコールの医師もお願いして、行きます。

国外に出るのは2年ぶりです。
前回は死の権利・世界連合のスイス大会への出張でした。
その時スイスで尼崎の患者さんの相談に乗っていました。

さて、昨日は、神戸市のデータを引用して「検案」の実態
について書きましたが、今日も少し追加させて頂きます。
実はこの傾向は神戸に限らず、大阪でも同様のようです。

以下は、大阪府岸和田市医師会が平成25年度在宅医療
推進モデル事業の中で、保健所に協力を依頼して集計された
報告からの引用です。

岸和田市(人口約20万人)の平成24年の全死亡者1990人
のうち自宅死亡は326人(16.2%)。
がんで亡くなった人のうち自宅死亡は14%。

自宅死亡の内訳は
病死・自然死以外(自殺や不慮の事故など)26人(8%)、
検案での病死および自然死 158人(48%)、
それ以外の看取り(多くは在宅かかりつけ医)142人(44%)。

自宅での死因は 心疾患 162(50%)、悪性新生物 82(25%)
自殺 18(6%)、老衰 15(5%)、脳血管疾患 8、肺炎 5 等

病院での心疾患死は 208(全病院死 1530人の14%)

この報告のまとめに関わった在宅医は、自宅での死亡とされている
中の半分以上が警察の関与した死であることに驚くとともに、
次の様に述べています。

日本人の死因の2位に心疾患が上がるのは、警察が関与した
自宅での急死事例で、病死および自然死としてつけられる病名が
心疾患となることが多いことが影響しているのではないか。

もし社会的に孤立した死で無ければ、そしてある程度以上の年令の
高齢者なら、「ぽっくり死願望」がかなったとも言えるかもしれない。

しかし周囲の混乱を考えれば、できれば在宅かかりつけ医の
看取りでの対応を増やして行きたい、と。

みなさまは、こうした現実を、どう受けとめますか?

おひとりさまの時代、最期まで家に居たとして
かかりつけ医に看取り?
それとも、警察の検案??