《0149》 今日は、介護認定委員会 [未分類]

今日の午後は、介護認定委員会です。
役所の職員さんが作成した調査表と主治医の意見書の二つを
睨めっこしながら、介護度を決定していきます。

委員会は5人の委員から構成されます。
奇数なのは、多数決になった時に同点にならないため。
委員は、医師、歯科医師、薬剤師、保健師、看護師など。

委員会は月1回招集されます。
5人単位の合議体が何組もあります。
役所の職員さんも2人加わり、7人での作業になります。

1回の委員会で、認定するのは約50人。
あらかじめコンピューター判定されているものを、医師意見書を
参考にしながら、微調整していきます。
1週間前に配られる書類を予習してから臨みます。

認知症があると、介護度が上がります。
年齢や病気の種類や家族状況は、原則、考慮されません。
あくまで、介護の手間がどれくらいかかるかで判定されます。

要介護度は、要支援1、2と、要介護1~5の、7段階に分かれます。
要支援1も出ない(非該当)と、何とか要支援に上げようとします。
前回より下がった人も、困るかもしれないので上げようとします。
下げようとすることは、あまりありません。

コンピューター判定に、人間の根拠ある主観を加える作業です。
上げても下げても、後で、今度は「標準化」という名の元、指導されます。
しかし、コンピューター判定のままだと、委員会の存在意義がなくなります。

1件の認定調査に、あれこれで2万円ものコストがかかると聞きました。
コンピューター判定の基準ソフトは、国が時々いじります。
ちょうどパチンコ台の釘の調整のように、時勢で変えるのです。

そして、下がった要介護度を、この委員会でまた元に戻します。
私は、この認定委員会が正直、大変、苦手です。
これが介護保険制度の根幹のようですが、機械に任せてもいいのではと思います。

昔、ゴルフ場のハンディキャップを人間が決めていた時代がありました。
しかし、ある時期から、機械が決めるようになりました(JGAハンディ)。
人間がやるより、ずっと公平だと思います。

途中で、在宅患者さんから助けを求める携帯電話が鳴りました。
我々は、現場の人間ですから、そちらを重視したいのですが、できません。
立場上、いくつかの公職を兼務し、何とかやり繰りしているのが実情です。

認定委員会を廃止して、浮いたお金をケアマネ報酬に回してあげたい。
安い報酬で頑張っているケアマネさんたちの待遇を改善したい。
そんな勝手なことを夢想しながら、一応、真面目な顔をして働いています。