最近、外来受診の患者さんが減っています。
おそらく多くの医療機関も同じだと思います。
いくつかの要因が考えられます。
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消費税増税で受診抑制
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長期投薬の増加
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人間ドック学会の基準値の影響
(1)は、国民の精神的な困窮感もあります。
なんとなく、医療費も増加したような印象を
お持ちの方も多いかと想像します。
(2) は、2週間投薬の人が1カ月投薬へ。
1カ月投薬の人は、2カ月投薬へと移行する傾向がある。
当然、1日当たりの来院患者数は半分、4分の1になる。
(3)は、半分、冗談です。
治療中断の実態は何カ月もしないと分りません。
もしそうなら、かなりの医療費節約になります。
では、待ち時間が減ったか?と聞かれたら反対に増加。
何故か?
今年から電子カルテを導入したからです。
内科の場合、電子カルテ導入で1人当たりの診療時間は増加。
大ざっぱにいうと、2倍以上時間がかかっていると思います。
紙カルテの方が10倍早いぞ!なんて場合も内科はあります。
患者数が半分になっても、所要時間が倍になれば、同じです。
実際、1人当たりの所用時間は倍以上になっているようです。
従って、待ち時間は昨年より長くなる・・・
怒って帰られる患者さんもいます。
それも患者さんが減る要因です。
電子カルテの恩恵を受けるまで、相当時間がかかりそうです。
1日あたりの患者数が減るのに、待ち時間が増える実態は、
管理者として大きな悩みです。
経営という意味では無く、患者さんの利益にという意味です。
対照的に、在宅患者さんは年々、増える一方です。
断ったことが無かったのに、最近は少し遠方ならたいへん
心苦しいのですが、お断りすることが増えました。
開業して20年になりますがもう一昔前の話になりました。
開業当時は、「在宅医療」も「認知症」もありませんでした。
時代ともに、医療は大きく変化することを肌で感じています。