《0151》 禁煙で合格率アップ! [未分類]

ある高校に依頼されて、禁煙講話に向かいました。
しかし、校門の外で、教師たちが旨そうにタバコを吸っていて、
「こりゃ駄目だ」と、ガッカリしたことがありました。

私が校医をしている高校で、毎年、禁煙講座をしています。
その結果、学生たちの喫煙率が、激減しました。
しかし、残念ながら、教師の喫煙の方に課題が残ります。

ようやく、敷地内禁煙の大学が増えてきました。
しかし、いまだ、分煙や喫煙OKの大学、高校、中学があります。
教師や来客が、タバコを吸うからです。

役所や市民会館などの敷地内禁煙も、まだまだです。
敷地内禁煙にできない病院も、まだ沢山あります。

日本は、タバコには実に寛大な国です。
一方、喫煙者は入学させないという大学も出てきました。
やっと出たか、という感じです。

では、肝腎の医学部はどうでしょうか?
ある医学部では、医学生の喫煙を禁じたところ、医師国家試験の
合格率が、格段に上がったそうです。
これこそ、論文に残していただきたい興味深い現実です。

呼吸器病学会では、喫煙者は専門医になれません。
当たり前に思えるでしょうが、お医者もまだその程度です。
なぜなら、偉い先生方に喫煙者が多いから。

先日、ある偉い先生がタバコを吸いながら私の診察室に
入ってきたので、ビックリしました。
そんな化石のような天然医師も、まだ相当おられます。

本来は医師は全員が非喫煙者であるべきだと思います。
しかし、医師や看護師の喫煙率はまだ高いのです。
偉そうなことは言えませんね。

さらに、介護職員も当然、非喫煙者であるべきです。
先日、タバコ臭満載のケアマネさんが、患者さんを連れて
診察室に入ってきました。

在宅患者さんへの受動喫煙について注意・説明しましたが、
不思議そうな顔をされました。
「何でこんなこと言われなあかんの?」という感じでした。

タバコに関しては、無知ほど怖いものはありません。
そんなかんだで、まだまだ、敷地内禁煙の本当の意味さえ、
認知されていないように感じます。

FCTC(たばこ規制枠組み条約)なんて、誰も知りません。
町医者でも、まだまだ、やることが沢山あります。