今朝は認知症の増加について議論しました。
認知症の増加は、世界共通の話題のようです。
特に欧米人は認知症を極度に恐れるようです。
認知症になったら自己決定できなくなると思っている?
自己決定を重視する人や、自己決定こそが人間の尊厳
だと考える人には、それは大きな恐怖になります。
しかし、実際にはもちろん認知症の程度によります。
会話が難しくなれば、自己決定は困難かもしれません。
どの程度までなら自己決定できるのかという話になります。
あるいはその自己決定は、本当に自己決定と言っていいのか
という素朴な疑問がつきまといます。
日本国内でも同様の議論が始まっていますが、海外も同じです。
昨年の第2回日本リビングウイル研究会で、私は認知症に
なってもある程度まで自己決定できるという講演をしました。
すなわち、口頭でのリビングウイル表明なら、結構できると。
ビデオを用いて講演しました。
興味のある方はご覧になってください。
http://www.songenshi-kyokai.com/messages/society/89.html
「人生の最終章における医療についての意思表示」を明確にするので
あれば、事前指示書(アドバンスディレクティブ)がお勧め。
リビングウイルに代理人を定めたものです。
世界レベルでも事前指示書の重要性が議論されていました。
しかし、日本ではリビングウイルを表明している人は、
わずか0.1ないし3%と極めて少数なので、その啓発を行っています。
リビングウイルという言葉を、多くの医師でさえ知らない
日本の現状の中、事前指示書の話をしても仕方がないかも。
しかし、日本も世界も事前指示書に向かっているようです。