昨日は、京都で日本医療経営士さんの研修会で
講演やシンポジストをしていました。
正直な話、医療経営士という職種を知りませんでした。
全国から様々な資格を持つ人が集まっておられました。
彼らは、医療経営のプロです。
私は「胃ろうという選択、しない選択」について講演しました。
各界の著名人や国会議員さんを前に、何を話そうか悩みましたが
胃ろうの諸問題に加えて、いくつかの倫理的課題を示しました。
昨日にひき続き、冷や汗ものの一日でした。
私自身も零細企業の経営者ですから、医業経営士さんには
伝えたいことが山ほどありすぎて、時間との闘いの講演でした。
許されるならば1日かけて伝えたいのですがそんなわがままは無理。
私の講演の前に、在宅医療や地域包括ケアの先駆者である、広島県の
公立みつぎ総合病院の山口昇先生の講演を聞き、心が熱くなりました。
山口先生は
40年前から在宅医療を始めて
30年前から訪問看護を始められました。
制度も報酬も何も無い、ボランティア活動が山口先生の原点です。
私も長野県下伊那郡浪合村(現・阿智村)が、すべての活動の原点です。
私たちが今あるのも、山口先生のご尽力の賜物だと思いました。
最後に医療経営士さんに3つのメッセージを送りました。
- 医療経営士とは、“地域包括ケア”の中心を担う職種である!
- ぜひ、エンド・オブ・ライフケアの議論にもにも“まじくって”ほしい
- そして病院だけでなく、診療所の経営もみてほしい
終了後、ライトアップされた知恩院を散策しました。
素晴らしい夜景に感動しました。
お堂で木魚を一緒に叩きながら、だたただ念仏を唱えてみました。
丁度、雨が上がったばかりで、おぼろ月が見え隠れしていました。
法然上人はこの月を見て何を祈り、何を考えていたのか。
またお弟子さんの親鸞さんは、何を感じていたのか……
念仏を唱えるといいのか?
いや、心の中で唱えるだけでもいいのか?
法然上人は、後者でいいと答えたのだと習いました。
法然さんと親鸞さんの話を、現代医療に重ねていました。
医学部教授と医局員と研修医の関係に置き換えて、想像していました。
夜の知恩院に、非日常のイメージをかきたてられました。
法然上人が現代医療を見たら何と言うのか?
法然上人は、医療経営士に何をアドバイスしただろうか?
声明を聞いていたら、時空を超えてそんなことを考えてしまいました。