《1658》 医療経営士という職種 [未分類]

昨日は、京都で日本医療経営士さんの研修会で
講演やシンポジストをしていました。
正直な話、医療経営士という職種を知りませんでした。

全国から様々な資格を持つ人が集まっておられました。
彼らは、医療経営のプロです。
私は「胃ろうという選択、しない選択」について講演しました。

各界の著名人や国会議員さんを前に、何を話そうか悩みましたが
胃ろうの諸問題に加えて、いくつかの倫理的課題を示しました。
昨日にひき続き、冷や汗ものの一日でした。

私自身も零細企業の経営者ですから、医業経営士さんには
伝えたいことが山ほどありすぎて、時間との闘いの講演でした。
許されるならば1日かけて伝えたいのですがそんなわがままは無理。

私の講演の前に、在宅医療や地域包括ケアの先駆者である、広島県の
公立みつぎ総合病院の山口昇先生の講演を聞き、心が熱くなりました。

山口先生は
40年前から在宅医療を始めて
30年前から訪問看護を始められました。

制度も報酬も何も無い、ボランティア活動が山口先生の原点です。
私も長野県下伊那郡浪合村(現・阿智村)が、すべての活動の原点です。
私たちが今あるのも、山口先生のご尽力の賜物だと思いました。

最後に医療経営士さんに3つのメッセージを送りました。

  1. 医療経営士とは、“地域包括ケア”の中心を担う職種である!
  2. ぜひ、エンド・オブ・ライフケアの議論にもにも“まじくって”ほしい
  3. そして病院だけでなく、診療所の経営もみてほしい

終了後、ライトアップされた知恩院を散策しました。
素晴らしい夜景に感動しました。
お堂で木魚を一緒に叩きながら、だたただ念仏を唱えてみました。

丁度、雨が上がったばかりで、おぼろ月が見え隠れしていました。
法然上人はこの月を見て何を祈り、何を考えていたのか。
またお弟子さんの親鸞さんは、何を感じていたのか……

念仏を唱えるといいのか?
いや、心の中で唱えるだけでもいいのか?
法然上人は、後者でいいと答えたのだと習いました。

法然さんと親鸞さんの話を、現代医療に重ねていました。
医学部教授と医局員と研修医の関係に置き換えて、想像していました。
夜の知恩院に、非日常のイメージをかきたてられました。

法然上人が現代医療を見たら何と言うのか?
法然上人は、医療経営士に何をアドバイスしただろうか?
声明を聞いていたら、時空を超えてそんなことを考えてしまいました。