麻疹になると、口の粘膜にコップリック斑という水庖が出ます。
これだけで診断できると言われているほど、特異性の高いものです。
では、インフルではどうでしょうか?
最近、ある医師が喉(のど)の奥にインフル独特の小さな水庖が出ると
主張され、講演活動もなさっているそうです。
私もそれを知り、毎日、喉の奥を一生懸命診ています。
たしかにそれらしき小水庖がみられるインフル患者さんもいます。
しかしよく分からないひともいて、まだ確信に至っていません。
今後も喉の奥をしっかり診ていきます。
私自身は、以前からインフルを「目」で診断しています。
なんとも言えない「ウルウルした目」でインフルは分かります。
そんな経験則を、これまで多くの医師に伝えてきました。
「ウルウル」の理由には、2つ考えられます。
1) 高熱が出たことによる「ウルウル」
2) 涙液中にインフルウイルスがいてサイトカインを出している。
私は、2)だと思っています。
「ウルウルサイン」があれば、簡易検査もだいだい陽性になります。
現在は、簡易検査があるので、真偽の判定ができるので助かります。
受付の人に、「ウルウル」を良く診てください、とお願いしたら
「私たちが、そんなこと分かるはずない」と言われました。
ごもっとも。
私は、機械に頼らない五感による診断が大好きです。
よく診て、よく聞いて、診断する。
ただそれだけです。
結局、そのほうが効率もいいのです。
しかし若い医者にそんなことを言えば、嫌われます。
あるいはバカにされます。
年寄り医者になってきたなあ、と思います。
「インフルの目」の話は、あくまで私の個人的な印象なので
ここだけの話とさせてください。
PS)
今日から、そろそろ大掃除です。
ゴミ屋敷を少しでも解消しないと・・・