《1775》 悩ましい高齢者のがんの相談(その2) [未分類]

88歳の認知症男性のPSAが350、と分かってしまった。
前立腺がんが強く疑われますが、前立腺炎の可能性もあります。
確定診断のためには、前立腺の生検が必要です。

そのためには、検査入院が必要です。
しかし入院すると老老、認認の生活リズムが崩れます。
本人は要介護1で、奥さんは要介護2です。

あと、本人にどう説明するのか、という問題が立ちはだかります。
遠くの長男と長女は、忙しくてなかなか帰って来られません。
そこで近くに住む次男さんに相談してみました。

次男さんは、「前立腺がんの疑い」と本人に言わないで欲しいと。
がんという言葉を聞いてうつになれば困るから、という理由でした。
実はPSAが高いことは軽く説明済みですが覚えていないようです。

第二に、次男さんは「病院への紹介はして欲しい」とのこと。
病院へ紹介することは、検査する=入院する、という意味ですが、とりあえず、がんかどうかははっきり調べて欲しいとの希望です。

もし前立腺がんであれば全身に転移していないかの検査もあります。
骨シンチやMRIなど、じっとしておかねばらぬ検査ができるのか?
そして、ホルモン治療などの治療をするかどうかも考える必要あり。

次男さんは、「検査はするけど、治療は希望せず」との意見でした。
ならば、検査をする必要が本当にあるのか?
そっとしておいたほうが入院しなくてもいいし、いいのではないか?

次男さんだけでは判断できないとのことで、遠くの長男と長女にも相談してもらうことになりました。