《0185》 日本の尊厳死とオランダの尊厳死 [未分類]

日本の尊厳死と、オランダの尊厳死はまったく別物です。
オランダの尊厳死は、日本の安楽死に相当します。

お国によって、「尊厳死」の概念は大きく異なる。
今日の結論は、これです。

オランダといえば、「安楽死」が認められている国です。
そのオランダの「尊厳死」が、日本の「安楽死」なのです。

以下は、知人に聞いた実話です。
オランダでは、死期が近づくと、本人が希望すれば、
医者が簡単にモルヒネの処方箋を書いてくれます。
ご家族が薬局で、モルヒネを購入してきます。

医師が往診して、大量のモルヒネを一気に静脈注射します。
弱った体ですから、たいてい2~3時間後に、息が止まります。
家族が連絡すると、またその医師が来て、死亡確認します。

これは、日本では、完全に安楽死と言っていいでしょう。
しかし、オランダでは、これこそが「尊厳死」だそうです。

では、オランダの「安楽死」とは何か?
がんが再発して、余命3カ月と宣告されたとしましょう。
しかしまだ、食事も充分食べられて、そこそこ元気です。

しかし、3カ月後には確実に死が迫っていることは明白です。
患者さん自身が、「安楽死」を希望して、それが認められれば、
医師が筋弛緩剤を注射して死ぬことが、何と合法だそうです。

日本なら、100%、殺人罪で有罪になるでしょう。
現に、死期がすぐそこに迫っていても、殺人罪になったわけです。

国が違えば、言葉の定義もこれほど違うのです。
それぞれの国の背景となる文化が違うからでしょうか。
そこを知らないと、議論がサッパリ、噛み合いません。

この話を初めて聞いた時は、ビックリしました。
日本では、日本人の考える「尊厳死」や「安楽死」でよいと、私は思います。